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貴族制度の資料

貴族とは?

社会的な特権を持った人、家、身分のことである。
では何故、貴族は社会的な特権を手に入れ、それを維持し続ける事が出来るのだろうか。
このページでは歴史的な経緯と、貴族の分類について触れていく。

貴族の成り立ち

貴族は紀元前の古代ローマ帝国の時代から存在した。
貴族の在り方は時代や国によって異なるが、その成り立ちは概ね次のようなものとなる。
・絶大な権力を持つ君主の近親者。
・君主から土地を与えられる代わりに、非常時に軍を集めて君主の元へ集う義務を与えられた者。
・代々重要な役割を担っており、その特権を維持してきた者。

一度権力を得て君主の傍に立つと、ギブアンドテイクの関係となる。
貴族たちは軍事的な役割だけでなく、政治的に官僚のような役割を担う事も多く、そうした知識は一代限りではなく世襲されていき、君主と貴族は互いに補完するような関係となった。
貴族の仕事が家ごとに属人化し、代役を立てる事が難しくなったのである。これによって階級が固定化され、貴族と民衆という身分が生まれた。


貴族と血縁、政略結婚

貴族はそれぞれに役割を持ち、その役割を独占しようとした。
ヨーロッパでは貴族の世襲が一般化されていた為、それぞれの血に重い価値があり、貴族たちは有力な貴族同士で結婚を繰り返し、その地位を確固たるものにしようとした。
これが政治的な目的を持った結婚、政略結婚である。
また特権を独占しようとした事から、近親者同士での結婚も繰り返す事になり、ハプスブルク家では近親結婚を繰り返した結果、遺伝的欠陥を持った子供が多く産まれるという悲劇も誕生した。
貴族にとって血とは権力や領土と直結した権利そのものであり、純血に対して現代は考えられないような執着が生まれた。


貴族の爵位

爵位とは、貴族の序列を示すものである。

公爵(デューク)・・・君主の血が流れた家柄。
侯爵(マーキス)・・・時代と国によっては公爵と同等。王族の血縁以外の最高位
伯爵(アール)・・・地方都市の有力者
子爵(ヴァイカウント)・・・伯爵の副官。領主の子供など
男爵(バロン)・・・有力者や役人

次に準貴族と呼ばれた爵位を示す。
・準男爵(バロネット)・・・イギリスで国家に多額の費用を献上した者。貴族席はない。
・士爵(ナイト)・・・功労や功績を残した者に授与される。

以上が一般的な爵位であるが、辺境爵と呼ばれる爵位も存在する。
国境防衛を担当する高官であり、辺境という名称であるが、辺境以外に着任する場合もある。
国土を守るために非常に強い実権を与えられ、高官から世襲制の高位貴族となった。
貴族はこうした君主や王にとって有用な役割を持つ者が世襲化されて成り立っていく。
ファンタジー世界では現実とは異なる役割を持つ者も存在し、それらが現実とは異なる貴族となりうる。
歴史上の爵位にとらわれず、創作世界に合った貴族像を構築する事が重要である。
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